「これなら、うちでも、私でもできる」喜びと希望(文末に簡単おいしいレシピ付き)
先日、私の産後ドゥーラ(産後の訪問型・家事育児サポート)をご利用くださっているお宅のパパさんから、とても嬉しいご感想をいただきました。
「森さんがこの間作ってくれた、きゅうりの辛子漬けがとても美味しかったです。
うちにあるシンプルな調味料で、簡単に美味しいものができることに驚いています。
毎回、味の発見がありますね💡」
ちなみに、その「きゅうりの辛子漬け」とは、輪切りにしたきゅうりを、塩・砂糖・練り辛子で浅漬けにしただけの、とてもシンプルなもの。
ほかにも、きゅうりをピーラーで縦に3ヶ所シマ模様にむいて、輪切りにして塩をまぶしただけの「浅漬け」も、どのお宅の子どもたちにも高確率で人気。
「え、そんな簡単なものが!?」と、このブログを読まれた方は驚かれるかもしれませんが、実際にあった話で、特に子どもたちの「塩だけのきゅうり浅漬け」への好反応については、私も最初は驚きました。
ところで最近、大発見をしました!!!
以下長文ですが、ぜひお読みいただけると嬉しいです。
この10年間、いろいろなご家庭で繰り返し食事を作らせていただいているうちに、ご利用者のママやパパの目が「キラッと輝く✨👀」瞬間があり、特に喜んでくださるポイントがあるということに気がついたのです。
「うちにある材料、シンプルな調味料と作り方で、おいしいものを作ってくれる。そして、それは自分でも再現できそうだ」という体験をされた時に、みなさんが「喜びと希望✨」を感じてくださっているのではないかな?ということに。
私はリクエストをいただいた時は、インドカレー、パエリア、タイ料理などのやや工程が多いメニューも作ることはあるけれど、これらは「森さんが来るから作ってもらおう」というタイプの「晴れ(ハレ)」の料理。小さなお子さんを抱える子育て中のママたちがご自身で再現することは難しいかもしれません。
毎日の家のごはんは、自分でも気軽に作ることができる、普段着の「褻(ケ)」の料理だと子育て中のお忙しい方でも負担が無くおいしいものが食べられていいですよね。
そんなシンプルな「褻(ケ)」の料理をおいしく作るためのコツは、この3つかと思います。
①旬の野菜を使う(栄養がある、値段も安い)
②食材や調味料はできるだけ添加物の量が少ないものを選ぶ
(もし余裕があれば、塩・砂糖は精製していないミネラル分を多く含んだもの、醤油・味噌・味醂・酒は天然醸造のものだと、それだけで簡単に美味しく作ることができます)
③食材は手に入れてからなるべく新鮮なうちに使い切る(食材は新鮮な方がおいしいです)
私がちょうどいいと思う家庭料理の味付けは、3回くらい噛んだら「ああ、おいしいな」と思えるくらいの濃さ。人間の舌は、食べ物を口に入れてから舌の細胞が反応して「おいしいな」と思えるまでに少しの時間差が生じるため、食べてすぐにある程度の味の濃さを感じる場合は、調味料の分量が多めなんじゃないかな?という気がします。
とは言っても、「おいしい」と思うものは個人差があって人それぞれなので、あくまでもその人の心と体が「好きだなー。心地良いなー。」と思えるものを食べるのが一番ですが。
最後に。
私が尊敬する、料理研究家・土井善晴先生の、家庭料理についてのお考えがとても素敵なので、ぜひご紹介させてください。
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食文化とは、土地の気候風土に
生まれた人間の生きる作法です。
たくさんの家族が集まって村に住み
自然を畏怖し、畏敬の念をもって
自然と共存することで
おのずからできた
食事のルール・習慣です。
食文化は家族の命を守ります。
すべての民族に
持続可能な食事のスタイルがある。
手早く作れる
大家族にも分けられる
食事のたびに「ああ、おいしいな」と言える
毎日食べても飽きることがない
毎日食べても健康でいられる
家蔵の身体を傷つけない
家族の命を育んで
食べられるものを無駄にすることもない
そんな食事のスタイルが「一汁一菜」です。
一汁一菜とは、汁飯香、
ご飯を炊いて、味噌汁に漬物といった
必要最小限の食事です。
【別冊太陽/日本の家庭料理とレシピの100年より引用】
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🟡工程が3つ以内で出来上がる、シンプル&おいしいメニューをご紹介🟡
トマトのおひたし
湯むきしたトマトを、お出汁・お酢・塩で作った漬け汁に漬けて、冷蔵庫で冷やして汁ごといただきます
ピーマンとツナの塩レモン
5mm幅くらいに切って茹でたピーマンを、塩・レモン・おろしニンニク・胡椒・鶏がらスープ・オリーブオイルで和える
かぼちゃの胡麻和え
皮を剥いて一口大にカットしたかぼちゃを、水・砂糖・醤油(または塩)で炊いて、火が通ったらすり胡麻をまぶす
おかかこんにゃく
一口大にちぎったこんにゃくを一度茹でこぼし、お出汁・醤油・みりんか砂糖で煮て、汁が少なくなったら火を止めて鰹節をまぶす
野菜と塩昆布の和え物
食べやすい大きに切った野菜に塩をかけて、野菜がしんなりしたら余分な水分を捨てて、昆布と和えるだけ。春はカブ、夏はきゅうり、冬は白菜など
モロヘイヤスープ
茹でて刻んだモロヘイヤと、湯むきして刻んだトマトを、コンソメやお出汁のスープに入れて塩胡椒で味を整える
スペインオムレツ
みじん切りのニンニクと、塩を振ったじゃがいもスライスをオリーブオイルで炒めて、じゃがいもが柔らかくなったら少し潰して、溶き卵と混ぜてフライパンで焼く
ラタトゥイユ
みじん切りのニンニクをオリーブオイルで炒め、そこに夏野菜を順番に入れて炒め(都度塩少々を振る)、蒸し煮にして野菜に火が通ったら出来上がり
ささみの揚げ焼き
削ぎ切りにした鶏ささみを、漬けダレに30分くらい漬けて、片栗粉をまぶして、1センチくらいの深さの油で揚げ焼きにする、お手軽唐揚げ(鶏胸肉は水分が多いので少量の油での揚げ焼きには不向き)
鶏胸肉のグリル
鶏胸肉を1cm幅くらいに切って、塩・おろしニンニク・酒・油で味付け。アルミホイル2枚を重ねて作った箱の中に入れて、魚焼きグリルで焼く(パサパサしがちな鶏胸肉が驚きのしっとりさです)